自分でできるプチ手当て

鎮痛薬を飲む場合、「なるべく我慢して、我慢できなくなってから」ではなく、痛みを感じたら早めに飲むことで快適にすごせる時間を長く保てます。でも、つらい痛みは薬でおさまっても、イライラや憂鬱な気分は解消しない…そんなときは、自分でできるちょっとした「手当て法」や、気分解消法などがあると気持ちもラクになります。

つらい痛みを和らげるには、ツボ押しも有効 ヨガのポーズで、からだのなかからきれいに アロマテラピーでリラックス

●つらい痛みを和らげるには、ツボ押しも有効

東洋医学では、人間の身体には、組織や器官を互いにつなぐ「経絡」という通路があり、この経絡を「気血」(エネルギー)が流れているととらえています。この経絡上にあるポイントが「経穴」=ツボです。心身に変化が現われて気血の流れが滞ると、このツボの部分にも変化が現われます。そこで、症状に関連するツボを刺激して気血の流れを正常に戻し、からだに備わる自然な免疫力をよびさますのが、「ツボ押し」です。

刺激する際には、ツボ周辺を温めてから行うと、より効果的です。蒸しタオルをやや冷ましてツボを中心に当て、その後手指で数秒押したら、数秒休む。これを何度か繰り返します。強さは、気持ちいいと感じる程度に。リラックスした状態で、他の人に指圧をしてもらうのもよいでしょう。

生理の諸症状に関連するツボ

■関元(かんげん)、中極(ちゅうきょく)

おへそから、指4本分真下に下がったところが「関元」。別名「丹田」。「中極」は、関元からさらに指1本分強、下がったところ。

どちらも生理痛や生理不順などに効果があり、冷えを改善します。

■陰廉(いんれん)、五里(ごり)

「陰廉」は両脚の内側、太ももの付け根から指3本分ほど下、やや前側寄りの位置。「五里」は、陰廉からさらに指1本分真下に下がったところ。

外気温・室内温度が低いことによる下半身全般の冷えを緩和。冷えによる筋肉の緊張なども和らげます。

■血海(けっかい)

両脚のひざ内側にあるくぼみから、上に指3本分ほどのところ。

血の流れと深く関連し、生理痛を始め、女性特有の症状に効果を発揮するツボ。生理不順や腰痛、冷え、血行不良などにも作用します。

■三陰交(さんいんこう)

足の内側のくるぶしの頂点位置から、指4本分上、すねの骨の後ろ側。
ホルモンの分泌を整えます。生理の諸症状の他、冷えや血行不良など、女性特有の症状の万能ツボ。

■行間(こうかん)

脚の親指と人差指のあいだ、甲側にあるくぼんだ部分。

生理時の不快な症状を緩和し精神を安定させる他、足裏の痛みや、眼精疲労などにも効果を発揮。

●ヨガのポーズで、からだのなかからきれいに

ヨガとはそもそも古代インドで宗教家が行っていた「瞑想法」。さまざまなポーズが取り入れられたのは、後世になってからです。しかし、由来からもわかるように、元々、こころとからだの自然なありかたを追求するもの。簡単なポーズを試してみることで、運動不足の解消にもなります。

つらい症状の軽減に、このポーズ

■バタフライのポーズ〜生理前、生理中の不快な症状解消に
 

脚を伸ばして座った状態から足の裏を合わせ、手を添えておなかに引き寄せます。

このとき、ひざをできるだけ床につけるようにします。

 

ゆっくりと息を吐きながら、上体をできるだけ前に倒します。そのまま呼吸しながら静止し、5カウントします。

 

ゆっくりと息を吸いながら、上体を起こします。

 

1〜3を数回繰り返します。


■ネコのポーズ〜生理不順を解消
 

両手のひらとひざを床につき、四つんばいになります。

 

ゆっくりと息を吐きながら、背中を丸めます(おへそをのぞきこむような気持ちで)。

 

ゆっくりと息を吸いながら、頭を戻し、今度は天を見上げるように、背中をそらせていきます。

 

1〜3を数回繰り返します。

 

1の状態に戻り、今度はゆっくりと息を吐きながら、両手をできるだけ前へ伸ばしていきます。おでこは床につけます。

 

手先が充分前へ伸びたら、呼吸をととのえ、息を吐きながら、おしりをゆっくりと上げていきます。顔を起こし、あごをできるだけ前に出すようにします。

 

しばらく静止したあと、ゆっくり息を吸いながら、元に戻ります。

 

5〜7を数回繰り返します。


■ねじりのポーズ〜腰痛改善、骨盤のゆがみ矯正に
 

仰向きに寝て、両手を左右に開きます。両足を揃えた状態から、右脚を天に向かって上げます。

 

息を吐きながら、そのまま左へ倒していきます。できるだけ倒したら、顔は、右手の先を見るようにします。

 

息を吸いながら、右脚を1の状態に戻し、次に息を吐きながら、ゆっくりと床に下ろします。

 

1〜3を、左右を逆にして繰り返します。


●アロマテラピーでリラックス

「アロマ」は「芳香」という意味。エッセンシャルオイルの芳香成分は、ホルモンの分泌をつかさどる脳の「視床下部」に作用し、神経にさまざまな作用をもたらします。

この香りのもつ働きを利用して、心身のリラックスやリフレッシュに役立てるのが、アロマテラピー。生理時のつらさや緊張を緩和するのにも役立ちます。浴槽に数滴垂らしたり、アロマポットで温めたりと、まずは手軽に楽しんでみて。

なお、オイルを選ぶ際には、きちんと効能を確認しましょう(たとえばカモミールなど、妊娠初期には避けたほうがよいものもあります)。フレグランスやお香(インセンス)でも香りは手軽に楽しめますが、化学合成物質が使われているものも多いので気をつけてください。

アロマの種類

イランイラン 緊張を和らげます。ホルモンのバランスを整える作用も。
クラリセージ ホルモンバランスを調整し、憂鬱な気分を軽減。
サイプレス 血行を促進。興奮を落ち着かせ、穏やかな気持ちに。
タイム からだを温め血行をよくします。
免疫力を高め、痛みを和らげる効果も。
ベルガモット リフレッシュに。気持ちを高揚させる働きがあります。
マージョラム 不安や、否定的な気持ちを鎮めます。
鎮痛作用や、からだを温め血行をよくする働きも。
ラベンダー 鎮痛作用があります。
緊張をほぐし、気持ちを穏やかにする効果も。
ローズ ホルモンバランスを整え、前向きな気分を増進。

●自分だけのリラックス法、見つけよう

自分でできる一番の手当ては、痛みや不快な症状を「意識しなくて済む時間」を増やすこと。そのためには、自分の趣味や好きなことをして過ごすのが一番です。

たとえば寝る前には、ぬるめのお風呂でリラックスしたり、カモミールやリンデンなどのハーブティーで、昼間の活動で高ぶった神経を鎮めて。

ちょっと早く帰れた日には、DVDで、気持ちが和らぐ映像を見たり、大好きな音楽をゆっくりと堪能して、のんびり、くつろげる時間を。

休日には、香りのよい花束を飾ってみたり、ベランダにプランターを置いてプチガーデニングにトライしてみたり。ちょっと手のかかる料理やお菓子作りなど、ふだんできないことにもチャレンジして、気分転換を。

忙しいときにも「自分のための時間」はできるだけ確保して、大切に過ごしたいもの。そこから、痛みを緩和するエネルギーもきっと生まれてくることでしょう。

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